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リフォームを検討するときは「相見積り」を取りなさい、と良く言われます。定価表示がなく、人それぞれ異なる場所で、全く状況の違う建物を扱う訳ですから、業者から提示される見積金額が適正なのかどうか、素人の方では判断できません。そこで「相見積り」の登場となる訳ですが、実際に「相見積り」して業者を選んだのにリフォームが上手くいかなかったと後悔される方も少なくありません。

そこで今回は、リフォーム業者の検索サイト「HomeClip」を運営している株式会社ホームクリップの営業開発部長小島康伸氏に、リフォーム業者を選ぶときのポイントなどを取材してみました。これからリフォームを検討する方は必見です。


ユーザーが見落としがちな「追加費用」「養生」
スタッフの方
株式会社ホームクリップ営業開発部長の小島康伸氏。業者選定サイト「HomeClip」の立ち上げから今日まで、施主が抱えるリフォーム不安の解消に取り組んでいる。

大野: この度はお忙しいところありがとうございます。ホームクリップさんは2001年から中立的な業者選定サイトとして運営されておりますが、2006年8月22日に大幅にリニューアルされましたよね。

ホームクリップ小島氏(以下「小島」): サイト展開をして5年以上になりますが、まだまだリフォームという業界に対する一般ユーザー様の不安は解消しきれていないと思っています。そこで、もっと踏み込んだ業者選択を提供する必要があると判断し、今回のサイトリニューアルにつながったわけです。

大野: ホームクリップを利用される一般ユーザーの声として、最近目立ったものとかありますか?

小島: 先日、弊社のプレスリリース「リフォームに関する生活者意識調査結果」でも発表したのですが、やはり「価格不透明」「会社不安」「施工不安」というものは相変わらずですね。特に興味深いのは、リフォーム業者との打ち合わせ前の段階では「利用ユーザーの評価」や「施工実績」などを見ながら、良心的な価格を提示してくれそうな業者を探しているのに対し、契約・依頼の段階になると施工力や価格面はもちろんのこと、アフターフォローのしっかりしている面倒見の良さそうな業者を選ぶ傾向があるところです。やはりリフォームというものは、ほぼ100%その後の付き合いが発生するものですからね。

大野: 逆にユーザーが意外と見落としているという点はありますか?

小島: 「追加工事費用」「養生※」については意外と利用者の関心が薄いようです。確かにこれは、リフォーム工事を始めてみないとわからない部分であり、結構トラブルになりやすい部分なのですが、むしろ実際に経験した方でないとそこまで気が回らないのではないでしょうか。

※養生(ようじょう)とは、工事中に建物が汚れたり、近隣に塗料が飛散しないように覆いなどを掛けて保護すること

施主の思いを理解してくれる業者は数少ない!?
HP
業者を地域やリフォームの得意分野によって探せて、業者比較のしやすいサイト「HomeClip」。

大野: そういった点についても、リフォーム初心者の施主に対して、親切丁寧に対応するリフォーム業者は、まだまだ少ないと言うことでしょうか?

小島: 例えば「契約書」すらきちんと取り交わしていないリフォーム業者もありますね。お客様から見れば、口約束で高額商品を購入するということは理解できないはずですがね。契約書に限らず、お客様の常識とリフォーム業者の常識のギャップは大きいですね。弊社サイトでは、今回のリニューアル時に「満足宣言項目」というお客様に対して必ず実施すること、約束することを、会社毎にお見せしております。このように、施主側がリフォーム業者の約束事項、宣言事項をもっと突っ込んで聞いてみて、その対応の仕方で業者をふるいにかけていくしかないでしょうね。

大野: なるほど。口先だけの業者や、安請け合いするわりに対応してくれない無責任な業者をここで見抜くという訳ですね。

小島: それから「保証書」を発行しているリフォーム業者も少ないですね。お客様の声で多いのが「長期保証」のご要望なんです。リフォームという仕事柄、永久保証は難しいでしょうが、できるだけ長期の保証を、しかも信頼の証として「書面での保証書」を求めている施主に対して、まだ口約束で十分だと考えているリフォーム業者さんも多くいます。

大野: 施主だけでなく業者にとっても責任の範囲、免責事項を明確にするために「保証書」は有効だと思うのですが……。

小島: 私もその通りだと思うのですが、やはりそういった点でもリフォームという業界は立ち遅れていると言うべきなのかもしれませんね。

本音が言えないユーザー、建前を信じ込む業者

HP
利用者の声はこれからリフォームを検討する人や、リフォーム業者にとっても学ぶところが多い。

大野: ホームクリップさんの特徴として、登録されているリフォーム業者を利用した後のアンケート内容を公表していますよね。

小島: ここが弊社の一番の売りとも言えるところで、リフォームを実施されたお客様に、その業者を20点満点で評価していただいたり、感想を自由に書いていただいたりしています。そしてその内容は他のユーザーさんが見ることができるので、ユーザーさんは業者選びの参考に、リフォーム業者さんは自社の良さをアピールできたり、反省材料としていただける訳です。

大野: やはり利用者の声はユーザー、業者ともに、大変重要な資料です。

小島: ですが、私どもは全てがお客様の本音だとは思っておりません。やはりリフォーム後も業者に遠慮して本音が言えなかったり、業者のご機嫌を損ねたくないとお考えになる利用者もいるのではないかと危惧しております。

大野: なるほど。近隣の業者であることが多いですし、なによりメンテナンスや保証を考えると、今後も付き合っていかなくてはならない存在ですからね。

小島: 私どももできるだけお客様の本音が引き出しやすいような調査を考えておりますが、リフォーム業者の方ももっとお客様との信頼関係を作っていけるように努力する必要があると思います。

相見積りに拒絶反応を示す業者は×

大野: リフォーム業界を良く知るプロとして、お客様にアドバイスすることはありますか?

小島: 先日のお客様のアンケートに「相見積りを嫌がる業者がいて、今時遅れているな、と感じた」というものがありました。やはりお客様はまだリフォーム業界の価格不透明感に戸惑っておられるようです。やはり「相見積りに拒絶反応を示す業者」「契約事項・約束事を書面で示せない業者」「工事内容の説明ができない業者」「簡単に値引きをする業者」「契約をせかす業者」は避けた方が良いでしょうね。

大野: リフォームの経験の少ない一般のユーザーに、リフォームのことを何とかして理解してもらおうという気持ちがあるかないかですね。

見積書は必ず手渡しでもらう!

打ち合わせ
さすがリフォーム業界の裏側を知っている小島氏。話しづらい部分についてもたくさん教えていただきました。

小島: それからもう一つ。そういったことを見抜くためにも、リフォームを検討中の方には「必ず業者から手渡しで見積りをもらってください」とお話ししています。「忙しいから見積書をポストに入れておいて」とか「見積書をファックスか郵便で送って」では、絶対に業者の良し悪しは見抜けません。見積り金額も大切ですけど、見積書の内容についてきちんと説明を聞いておくと、良い業者を見抜く手助けになるはずです。

大野: 私も業界に携わる一人として、お客様目線を大事にしなくてはいけないと改めて痛感いたしました。本日はお忙しいところありがとうございました。

リフォームというものは奥が深い、そしてわかりにくい部分をたくさん持っています。それがゆえにリフォーム業界を不透明にしているような気がします。皆様も相見積りを上手に取って、そして金額だけで業者を判断せずに、適正価格で満足いくリフォームを味わっていただければと思います。



2006年10月01日 
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